最近ポンペイという映画を見ました。背景は紀元後1世紀ごろ、昔のブリタニア(ローマに占領さ時代に名づけられたラテン語式名、今のイギリス)に住んでいた騎馬民族であるケルト人はローマの侵略によって絶滅されました。その時生き残ったたっだ一人の男の子の話しです。彼は後に最強のグラディエーターとなり、当時ローマの高級リゾート地として知られたポンペイに連れてくることになります。そこでポンペイの領主の娘と恋に落ちるというとてもスペクタクルな映画でした。しかしこの映画を見ているうちにわたしは段々悲しくなりました。捕虜まで皆殺すローマ。ポンペイのアレーナの中で行われていた無残な殺し合い、そしてそれを楽しむ人々。それは力の論理によって支配されているこの世の悲惨な現実とオーバーレプされました。しかしもっともわたしをびっくりさせたのは主人公によって死んでゆく人々に対するわたしの感情でした。“不義な者たちの死は当然”主人公はたくさんの人々を次々と殺して行きます。しかし彼の人殺しは映画の中では正義のように描かれているわけです。そんな彼の行動に知らないうちにわたしも同調していたのです。
わたしたちが持つ正しい、善、正義などの基準はどこにあるのでしょうか。