“ソロモン王の知恵”
“善と悪を判断することができるように、この僕に聞き分ける心をおあたえください”
9月聖句 列王記上3章9節
ある日ソロモン王の夢の中に神様が現れて言われました。”何事でも願うがよい。あなたに与えよう”するとソロモン王は”わたしは取るに足りない若者でどのようにふるまうべきかを知りません。どうか、あなたの民を正しく裁き、善と悪を判断することができるように、この僕に聞き分ける心をおあたえください”と答えます。神様のそのようなソロモン王のことを褒められて彼の祈り通りになさってくださいました。
そのご間もなく、大変な事件が起こりました。一人の子どもをおいて‘その子は自分の子どもです’という二人の女の人がいたのです。実は二人とも子供を産んでから何日も経たなかったのですが、その内一人の女の子どもが死んでしまい、一緒に暮らしている他の女の子どもを母親が知らないうちに盗んだのです。しかし生まれですぐのことで、どちらが本当の母親で、事実を訴えているのか誰も見分けることができませんでした。
そこでソロモン王は次のような判決を下しました。“剣を持ってきなさい。二人とも、あの子を自分の子どもだというのだから、公平にその子を二つに切って一人に半分を、もう一人に他の半分を与えなさい”
すると一人の女は“王様、お願いです、この子を生かしたままこの人にあげてください。この子を殺さないでください”と言いました。しかし、もう一人の女は“この子をわたしのものにも、この人のものにもしないで裂いて分けてください”と言いました。 皆様はお分かりになりましたでしょうか。